気づけば一か月ほど書いていなかったので最近のことを思い出している。

7月ポケモンGO配信に町が色めき立ち、どこを歩いてもポケモンの名前が耳に入ってくる。御三家のうちわたしはヒトカゲを選んだ。ミーハーなのでゲームセンターにあったピカチュウのぬいぐるみに1000円ぶっこむ。この日は池袋まで出てサンシャイン水族館へ。魚はもちろんクラゲもアシカも大好きなのでとても楽しかった。毎回チケット代のそこそこな高さに悩みつつもなんだかんだ4,5回は来てる気がする。

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world’s end supernova

夜はイケメンがたくさん働いていると話題の居酒屋でごはんを。全体的にしょっぱかったけどこれがイケメンの味…と思いながら食べた。

29日シンゴジラを見に新宿へ。ネタばれしたくないので何も言わないけど、ゴジラは本当に言葉とか理屈とか常識の一切通じなさそうな目をしていてめちゃくちゃ怖かった。絶対にこの生き物にはかなわないと本能に訴えてくる顔をしていて、そんな生き物にえらい人たちがきちんと理屈や科学で立ち向かっているところがかっこよかった。精神論だったり神頼みな面がないところがよかった。

 

8月某日母親に誘われ江戸東京博物館の大妖怪展へ。平日にも関わらず妖怪ウォッチの影響か小学生が多くてびっくりした。個人的には妖怪ウォッチより八大地獄の絵が描かれた掛け軸の展示のほうがおもしろかった。今の職種になってから地獄とかお浄土とかの勉強をしまくっているのでやっぱりこういうのは予備知識をつけてから観に行った方が楽しめるんだなぁと思った。あとは予備知識がない人がどれだけ楽しめるつくりになってるかが大事ですね。その面妖怪は造詣が圧倒的にキャッチーなのでよくわかんないけど見てておもしろい~ってなるし、その辺は物販が飛ぶように売れているあたりからも感じ取れました。

yo-kai2016.com

その後は目黒の雅叙園に行き100段階段を見学。展示より部屋のつくりそのものに目が行ってしまった。

和のあかり×百段階段 |催し物|目黒雅叙園

6日夕方まで眠ってしまい少し後悔。阿佐ヶ谷の七夕祭りをのぞいてから西荻窪で行われたさっちゃん(平賀さち枝)の集いへ。一年前に西荻窪で開催されたさっちゃんの女子限定ライブの時にお客さんとして来ていた女の子数人とさっちゃん、会場のスタッフさんたちと一年ぶりに再会。時間の流れがゆるやかでみんな明るい顔をしてそれぞれ好き勝手に好きな音楽や好きな男の子の話をしていて楽しかった。帰りはさっちゃんと一緒に小田急線に乗って恋愛の話をしながら帰った。


平賀さち枝『いつもふたりで』(Official Music Video)

 

9日浴衣を着て浅草→上野公園というデートコース。仲見世でもなかアイスとお団子を食べ歩きしたのち昼はうなぎを食べた。浅草寺ポケストップと外国人だらけ。ひとたび街中を歩けば人力車のお兄さんたちの軽口と、商店街にいる元気なジジイの声で活気がありとても良い町だった。舟和の芋ようかん買いたかったけど一人暮らしじゃ食べきれないからやめた。

高校の時からの女友達と仕事や恋愛、おいしい食べ物やかわいい服を楽しむたびにあぁ労働って本当に心が動かないなぁと思う。上野動物園はちょうど夜の動物園開催中で夜8時まで動物が見れるし入園時間もくりさがっているので大人のデートにおすすめです。ただし不忍池ポケモンGOをやりにきている大学生が何百人という単位でいてレアポケモンが出るたび大移動しているのでムードはない。「ミニリュウ!?」「えっミニリュウ!?」という声を今日だけで100回くらい聞いた。

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新しいお友達。部屋にパンダのぬいぐるみが3つ、ペンギンが1つ、ゾウが1つ、アリクイが1つ、エビが1つ、ヘビが1つ、新しくワオキツネザルが仲間入りしました。

18日世間は祝日。わたしは昼からビールを飲んで渋谷で森山中教習所を観た。グッドラックヘイワの音楽がかわいらしかったのと、清高くんが意外とムキムキだったのがおもしろかったです。轟くんがちょっとイケメンすぎる気がしました。


映画『森山中教習所』予告編

 

夜は同期と飲みながら仕事の話をしたりプライベートの話をしたり。べろべろにつぶれた女の子に六回ほどキスをされて可愛いやっちゃな~と思いながら手をつないで一緒に帰った。はやく仕事が落ち着いたらレンタカーを借りて女の子たちと好きな音楽を聴きながら高速道路を運転したいな。夏らしいことと言えば江の島に一度行ったくらいか。

清 竜人25「アバンチュールしようよ♡」

 

19日前日の夜更かしを引きずりながら出勤。帰宅即今夜はブギーバックを聴いて踊りながらビールを飲んだ。仕事の後はダンスとビールに限るってうちのお姉ちゃんが言ってたけどわりかし真理な気がするぞ!


今夜はブギーバック (Smooth rap) / スチャダラパー

11日昼には牡蠣を食べシャンパンを飲み、夜は同期と新宿でタイ料理を食べながらビールをあおりまくった。普段は4パック100円の豆腐と3パック100円の納豆を食べているだけだったのでおなかがびっくりしたのか体重がハチャメチャに増えて悲しかった。先日買ったピタピタのデニムがゆるくなるように明日はもう少し控えよう。

 

13日映画「ハッピーアワー」を観に久しぶりに地元へ帰った。

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驚異の五時間越え、普段家で映画を見ることが多いので映画館で五時間…と考えただけで若干腰が重かったのだけど、3月ごろに知り合った男の子に会って早々「ハッピーアワー的人間ですね」と言われたのが印象に残っていたので四か月越しの鑑賞。

序盤のワークショップのシーンから「人にふれる」「だれかの声や音を聞こうとする」映画なんだということはすぐわかったのだけど、こんなにも徹底してさびしさや他人にわかってもらう難しさを描いているとは思わなくて驚いた。彼女たちの怒りや悲しみのほとんどが、愛する人が自分を「見ようとしていない」ことにあることは自分も身に覚えがあるからよくわかる。男と話しているときだけに抱くあの虚しさとか諦めを一気に思い出して苦しくなるようなシーンがたくさんあった。(男と話してる時にしか感じないモヤモヤについてはヤマシタトモコのHERという漫画に詳しく書かれている) 

HER (FEEL COMICS)

HER (FEEL COMICS)

 

 

話し合うことによってわかりあえないことが分かってしまう、そういう恐怖を抱えて口をつぐんでいる女たちの姿は過去の自分にとても似ていて、女たちに置き去りにされる男たちの姿も哀れで情けなかった。話したつもりでいる男と、なにも届いていないと確信している女の間にある、絶対埋まらない溝みたいなのが手に取るように伝わってくる。わかってほしいのではなく、わかろうとしてほしい、という思いが声になることは結局一度もなく、彼女たちは本当のことを話さないままくっついては離れてを繰り返して誰かに少しずつすり減らされて生きている。話したつもりで、その実何も話していないことに気づいていない旦那のもとから初めに逃げ出した純を追いかけて、もっともっとみんな自由になって話したい言葉で話して勝手に幸せになればいいと思う。

 

もっと話そうよ 

目前の明日のことも

テレビ消して 私のことだけを見ていてよ

 

私がハッピーアワー的人間かはさておき、宇多田ヒカルのこの歌詞こそ彼女たちの本当の気持ちなのだと思う。

 

14日社会人一年目、初のボーナスで西村ツチカさんの絵を買おう!と思い立ちゲリラ豪雨のなか都心へ繰り出すも初日ですべて完売したとのこと。カルチャー貢献ババアになるには行動の速さも大事だと痛感した。

tsuchika.exblog.jp

 

15日思ってることをきちんと伝えられる男の子が世の中に二人だけいて、そのうちの一人と縁を切った。友達にも恋人にもなれず、だらしなくて名前のつけられない「好き」だった。この何日か前に、好きは三種類くらいでいい、あんまりたくさんあると疲れてしまうと話したのを思い出した。

仕事中職場に来ていた住職様が突如カバンから板チョコを取り出して、お嬢さん食べな!といったので思わず「米兵かよ!」とつっこみそうになりました。

7日姉と一緒に細野晴臣のライブを観に表参道まで。自分のなかでもはや空想上の生き物と化していた細野晴臣だったけど実際はチャーミングなおじさんだった。しゃべるのがめちゃくちゃ上手だし、言葉遣いがとてもきれいでかっこよかった…。歌声はCDで何千何百回と聴いてるからか歌声より話し声のほうが印象に残っている。そして改めて星野源細野晴臣のようになりたいんだろうなぁと強く感じた。テレビブロス細野晴臣×星野源の連載を読んでいる身としてはなんか感慨深かった。

 

8日わたしはお仏壇屋さんで働いているのでこの時期非常に忙しい。仕事のやりがいが~なんて話はさらさらする気はなく、ただ毎日誰かしらの不幸に面しながら生活のための金を稼いでいる。人の悲しみにふれるのはまだまだ慣れず、触れた部分から少しずつ心が毛羽立っていくのを感じる。その人の好きだった色、良く作っていた料理、楽しかった思い出、その全部がかつて線だったはずなのに、一瞬で未来につながらなることのない点になるのが耐えられない。どうして悲しくなり、どうして悲しくなくなるのかを考えていると気づけば一日が終わっている。働くことへの疲労やお金への執着よりはるかに多い絶対解けない問題への疑問だけが膨らんでいって、友人からはうつ病の疑いをかけられている。

 

9日以下最近読んだ漫画です。

トーキョーエイリアンブラザーズ 2 (ビッグコミックス)

トーキョーエイリアンブラザーズ 2 (ビッグコミックス)

 

 楽しみにしていた二巻。冬ノ介と夏太郎が人間らしくなってて楽しい。冬ノ介が無意識のうちに「自分は兄より優れている」とおごっているあたりとか前から人間らしくてかわいいな~と思っていたけど今回はその辺がかなり顕著にあらわれていてよかった。人間の美しい部分と汚い部分を兄妹でわけあっている感じが印象深かった。

きらめきのがおか(1) (ヤンマガKCスペシャル)

きらめきのがおか(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 田舎から出てきた女の子がアイドルを目指すっていうもう何百回と繰り返されていそうな設定だけど、なんだか読んでると元気が出るのはゴトウユキコの線の強さだと思う。「水色の部屋」みたいなじめっと感がなくてほんとに同じ人が描いてんのかな~と読むたびに思う。

キャラクターに惹かれないっていう点を除けばおもしろかった。主人公のカノンちゃんは好きな先輩の遊びに来るケーキ屋に録音器をしかけたり、使っていた(と思われる)割りばしの袋を持ち帰るようなやばい子だし、どう考えてもハッピーエンドの香りはしないのだけど一巻の終わり方があまりに気になる展開だったので二巻の発売を待つ。

 

10日暑さのせいか食欲が夜になると急に落ちてビールを一杯飲んで冷やしたトマトを食べたらおなかがいっぱいになってしまった。姉と買い物に行ったときにあと一歩太ったら絶対に履けなくなる!みたいなデニムを買ったので少しやせるくらいでちょうどいいか。

 

natalie.mu

同じ時代に生きていてよかった、と思う数少ない人物です。大切なことはすべて宇多田ヒカルから学んでいる。

19日慢性的な吐き気と胸やけ、頭痛と職業病の腰痛をだっこにおんぶして働いている。社会に出てから二か月と半分ちょっと。病名がつくのも時間の問題だと思う。心より何倍も体が疲弊していて、外回りでほんのり日焼けした肌はまだまだ頼りない。八時間以上働くのがこんなにしんどいと思わなくて、amazonで買った漫画と食費を一万五千円のなかに収めるための自炊だけが私の休日の大半を占めている。嫌な上司も同僚もいなくて、好きな男もおいしい飲食店も何もない僻地ではクマがラーメン屋に突撃したり電車で寝過ごした女性が乗り合わせた男に監禁されているらしい。自分の知らないところでいろんな話が進んでいる気がして焦ったりするけど、セックスもせずに毎朝8時に起きる生活もたまにはいいよね、ずっとはやだけど。幸福になるためのコンテンツに手を伸ばし続けてたら少し疲れたから、新しいバンドのCDも大好きだった人の今の彼女の名前もとりあえず忘れてばんごはんの準備をしよう。

 

着たくもないオフィスカジュアルはたしかに正しくて美しいけど、もっと肌色の面積の多い私服で街を歩きたい。はやく元気になりたいけど、しおらしくいたらモテるかもしんないしポジティブにやるっきゃない。梅雨の空気もしないし、夏に向けてまたダイエットでもはじめようかな。最近と言えば別れたばっかりの男と口論してほどほどに絶望したりクックパッドのレシピで豆乳カルボナーラ作ってるだけだったので、なにか楽しいことを探しに行くための靴でも買おうか。平たく言って最悪な夜を毎晩過ごしているけど、0か100の瀬戸際で何千何百何万回と自分をはげましてやってきた。わたしは私の「かわいい」を守るためだけに働いてごはんを作っているだけだから。もういまさら特別な何かを得ろうだなんて思えないし、これ以上失わないための努力をはじめよう。


Everyman,everywhere

昆虫キッズによせて

昆虫キッズ、バンド名といいメンバーの名前(高橋翔、冷牟田敬、のもとなつよ、佐久間裕太)といいメンバーのビジュアルと言い本当に美しくてバランスが良い。

昆虫キッズに初めて出会った16歳の春、もうあれから6年もたった。千葉の片田舎に住んでいた私がバイト代でチケットを買い、開演時間に間に合わせるため着替えることもなく学校帰りにライブハウスに行くようになったのも、このバンドのためだった。知り合いが一人もいないライブハウスで昆虫キッズを観て、誰にもわかってもらえないと思いながらずっと音楽を聴いて毎日過ごしていた。暗くあれ、若くあれ、美しくあれ、書を捨てずに町に出ようと音楽から学んだ。

渋谷HOMEと新宿Motionをハシゴして一日二回ライブを観たり、栃木のライブハウスまで追っかけて観に行ったら出演バンドの半分がコピーバンドだったりした。メンバー全員人見知りで、MCのへたくそな変なバンドだった。それでもどんな音楽より腑に落ちて胸の中を占めていて圧倒的にかっこよくてたまらなかった。言葉にしたらそれだけになってしまうけど、昆虫キッズはわたしにとってただただひたすら特別だった。だいすきでだいすきで、しかたなかった。

冷牟田王子の甘いためいきをかためたような声で歌うシンデレラが聴けなくなるのはすごくさびしい。昆虫キッズを聴いて歩いたときにみた都心のネオンが、いまでも私の中の「東京」のすべてとして、更新されることなくとどまり続けている。


昆虫キッズ / WIDE (from DVD "BLUE GHOST remind")

彼らは私がいままでで一番時間とお金と愛情を費やしてきた、夢と悲しみの魔法がかかった愛すべきバンドだった。

昆虫キッズは壊れてしまった機械のような、電池の切れたおもちゃみたいな、輝かなくなったものの奥にあるほんの一筋の光とか美しさをうつしだそうとしているように見えた。幻で終わればよかった、とこのバンドに対していう人もたくさんいるけど私はこの美しいファンタジーを作ってくれたバンドのことをずっとずっと、昨日のことのように思い出したい。

なにより私は、昆虫キッズがすきな自分のことがすきになれて本当に幸せだった。

27日泊まりに来ていた友人と町田で買い物をした。この日恋人にあげようと思って買った黒いTシャツは渡せないまま今に至っている。前に付き合っていた人と別れたときもそうだった、プレゼントの大半は渡せずじまいで、わたしはいつも誰かのための物と一緒に暮らしている。

 

2日6連勤の果てに熱を出す。頭が痛くて起き上がれないまま18時まで夢と痛みのあいだを行ったり来たりする。ぼんやりとここ数日のことを思い返した。今まで生きてきたなかで一番うれしかった言葉は「悲しいままでいいよ」だった。尊くてかけがえのない瞬間なんて山のようにあった。それでも、穏やかに生きたい人にとって恋愛はあまりに厳しすぎると知った。他人につけられた傷を後生大事に抱えて、人一人と満足に付き合うこともできず、私は何がしたいんだろうといつも思う。もっと寄り添って、もっと未来を愛していかないと何も生み出せないと常々思う。ここじゃないどこかへ、をやるにはもう年を取りすぎたことにもっと早く気づいていればよかった。

 

6日上司と飲みに行く。回らない寿司を人生で初めて食べた。ネットで買ったMWと先生の白い嘘を読んで休日は終わった。 

 

 

7日仕事で初めて一人で成約をとった。仕事は前に比べればつらいことも少なくなった。早起きが苦手なせいで昼間眠いのをのぞけばそんなに苦しいこともない。繁忙期に向けて少しずつ仕事の量が増えていく。

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言葉にならないような無数の声に追い立てられて、一人の部屋のなかで裸の上からうしろめたさを着て過ごしている。身体が重いのは梅雨のせいにしておけばなんとかなる気もしなくもない。