なぜかブログの読者が一日で五人も増えてびびる。無印で買った12月はじまりの手帳に予定を書こうと思ったけど、ひと月先には何の予定もなかったんだった。ブログを更新するたびに、読んでくれている同年代の女の子たちからのほとんど悲鳴にも近い「わかるよ」が届く。セクハラだらけの会社で、誰も覚えていないであろう飲みの席の言葉に丁寧に傷つく。売り上げがよければ「キャバクラ接客」、売り上げが悪ければ「女だから」今の店に配属されたのは「顔が良いから」そんなのを何度も何度も何度も何度も言われて、泣かなきゃ泣かないで「かわいくない」だもんな。かわいくないのはおまえの前だからだけど。

にきびできるのはいやだけど、この時間にチョコレート食べた。女の子に生まれてよかったって、誰か思わせてくれないかな。性別じゃなくて、顔でも体の凹凸でも長い髪でもないなにかで肯定されたい。ランドセルの色、女性専用車両へのディス、胸のサイズの話題、結婚しないせいでネタにされる親戚の集まり、忘れる気になれない。化粧はいいよ、自分でもやってて楽しいし可愛くなれるし。誰にも言えない秘密がなくなったらもう女の子じゃなくなるのかな。

友達と飲んだ時に恋愛の話になった。彼女は初めは恋人の全てが好きなところから始まって、だんだんいやなところが見えてくるようになると安心すると話していた。相手の嫌なところやわからないところが見えると、ちゃんと人間を好きになってるんだと実感するよね、と。何年か前、わたしはそれを律儀に恋人に伝えてしまい、微妙な空気になったことがあったな…とふと思い出した。わたしは君のすべてが好きなわけじゃない、それはすごく当たり前で、相手もきっと同じように感じていると思う。でもやっぱり言うべきじゃなかったのかもといまは反省している。

わたしは人より少しだけ親切で、お酒の席で明るく話せるけど、そうじゃない日のことを知ってほしい。わたしにもそうじゃない日のことを話してほしい。わかるよと言える保証もないくせに、不都合ごと見せてほしいと思うのはわがままだろうか。


tofubeats - No.1 feat.G.RINA(official MV)

 

寝苦しい日に眉間に寄ったしわとか、日に透けて茶色く見えるまつげとか本人も知らないようなほくろとか、一緒に歩いたやけにきつい坂道とか、親しげな距離から見える細部の積み重ねをきれいに引き出しにしまって、説明のつかない感情のかわりにこれを愛情と呼ぶことにしている