インターネットで下着を買った。化粧品、下着にストッキング、女でいてコスパが悪いと思う瞬間である。フィッティングルームでおっぱいのサイズを赤の他人に確認されるのが苦痛でついに実店舗ではなくネットで買うようになった。けして販売員の方を信頼していないというわけではないのだが、下着姿を見せることに対してあまりに抵抗があるのでこういった結果になった。それにしても女性用の下着、なぜこんなに買うのが面倒くさいんだろう。盛りブラ、着やせ、ノンワイヤーで楽々、谷間メイク。おっぱいに対する執着がないので、自分の胸をどう見せたいかみたいな理想が全くない。世間のおっぱいに対する期待値が高すぎるだろといつも思う。買い替えのタイミングもいまいちわからないので、就職してからは一年ごとに大量に購入してすべて一新することにした。一人暮らししてよかったことはどエロい下着をためらわずに洗濯機に入れられるようになったことだな。

 

月に一度美容室に行くようにしていて、この間髪を切って暗く染めたがあまり評判がよくなかった。今年の5月頃、胸下まであったロングヘアを肩のうえまでバッサリ切って以来、その長さをキープしている。髪を切ると決まって「なにかあった?」と聞かれるのだが別になにもない。自分が今までと違うなにかを始める時、大体は大した決心に基づいたものなんかじゃなく、気まぐれなのだった。髪を切るときも、いつもと違う系統の服を買う時も、行ったことのない飲み屋に入ることもそう。変化に対して動機を尋ねられるたびに、自分のこだわりのなさに直面させられる。こだわってるのなんて家で飲むビールの銘柄くらいしかなかった。

 

二か月ほど生理がきていなかったので、妊娠検査薬で検査をしたあと産婦人科に低用量ピルをもらいにいった。薬局で検査薬を探したとき、商品が見つからなくてやむを得ず店員さんに売り場を聞いたところ、店頭に並べていないので欲しかったら店員に声をかけてくださいと言われた。このシステム、絶対恥ずかしくて買えない人いるよなぁと思いながら気になって店内を徘徊してみたところ、コンドームも売り場の端に追いやられていて隅から隅まで探さないと見つけることができなかった。こういう宗派の薬局なんだなと思い納得するも、駅前のそこそこ大きいドラッグストアでこれかぁと少し残念な気持ちに。あと産婦人科の椅子はまじでアトラクションみが強すぎて乗ってると笑っちゃう。そもそも人前でパンツ脱いでる時点でこっちは結構ウケているのに。何が原因かはわからないが、もうかれこれ15年近く生理周期の乱れに悩まされていたので、これで改善されるといいなと思う。いまは超低用量ピルというのがあるみたいで、飲んでも全然吐き気しないし今のところ非常に快適な感じ。こういう生きやすさの選択がもっといろいろな部分でできるようになったら、多少は女でいることに前向きになれたりするのかなと感じた。

 


[MV] Perfume 「宝石の雨」(Houseki no Ame)