家にいても特にやることがないので、毎日のように長風呂している。命の洗濯~。風呂に午後の紅茶無糖の2リットルのペットボトルを持ち込んで、飲んだら飲んだ分だけ循環する体を洗ったり温めたりしている。汗をかくとなんとなくいいことをしている気持ちになるので、何もできなかった日の罪悪感みたいなのが薄れるから暇つぶしにちょうど良い。風呂の鏡は自動的に美肌フィルターがかかってるみたいで、いつもよりは自分の顔を見ていられる。唇の下にニキビができて気分悪い。湯船で考え事をする。冷たい人間だと言われたこと、仲良しのフォロワーのお姉さんが泣きながら仕事をしていること、明日彼氏と別れ話をする予定の友達のこと。他人の悲しみを知ろうなんて思い上がりに近いし、共感を求めない場面だとしたらそれは暴力にも近いかもしれない。でもふろ上がりにビールを飲むまでの間だけは、誰かの苦痛を裸の胸の奥で煮詰めていられるのだ。

 

喉元にある他人の手からは毎日少しずつ力が込められるけれど、その指をへし折る勇気がようやく出てきた。弱い人間であることを求められるのはうんざりだ。税金めちゃくちゃ払っているんだから好きな人のことくらい守ってよ。ひとまず天使(蔀祐佳ちゃん…♥)が毎日インスタ更新してくれることに感謝をし死ぬほど課金をした。音楽も映画も、金がない人同士がドネーションしているだけでぜんぜん救われてる感がなくない?と電話口でブチ切れていたら、映画の配給会社に勤める彼は「でもがんばらなきゃね!」と言ってくれていてその頼もしさに心底救われた。

 

なんか普通に死ぬかもしれんなとおもったので葬式用のプレイリストを作りました。

 

変な夢を見た。パン屋でお釣りをもらう時に手をつかまれ、レジの男性にナイフで手首を切られて、トレイに乗ったバターロールとメロンパンが血を吸って膨張する。睡眠薬の量は減ったが悪夢を見る頻度はかわらない。寝汗をかく暇もなく五時間のあいだで悪夢を観る。わけわからんウイルスで死ぬのもやだけど、夢の中で知らない男に刺されるのもそこそこに苦痛だ。寝起きの自分はインスタの加工フィルターを使ったみたいな顔色で、机に置かれた缶ビールの残りを飲んでもう一度布団に戻る。睡眠の質とかいうけど、こんなぐずぐずの夜を重ね続けても肌荒れはしないのはどうしてなんだろう。仮に若さだとしたら、それはいつ失われるのかな。

 


Hamabe - 海へ | TOWER DOORS