百年ぶりくらいにブログを書いている。

書かなかった数年のあいだのことを思い出す。すごく変わったような気がしている。昔の自分の書いた文章というのはほとんど共感できないものばかりで、体験していることは同じはずなのに、ドッペルゲンガーが書いたものを読んでいる感覚になる。

 

1年ほど前に結婚をした。その前には7年付き合っていた人と半ば強引に別れた。その人と京都に旅行したときに、冬の海で彼におんぶをしてもらい、ジョゼと虎と魚たちの真似ごとをしたことをよく覚えている。27歳に死ぬつもりだったから、そういう小さなダイヤモンドのつぶてみたいなものだけを集めて満ち足りていた。でも実際は27歳で死んだりしなかった。誰かのたましいの片割れになるのが怖くて、知らない風景の本を読んで、知らない風景を心に飼う、それ以上何もない暮らしをずっと続けていくつもりだった。自分のあざとさからとにかく目をそらしたかった。父親を恨むだけで朝まで眠れなかった地獄のような日も少なくなってきた。自分が自分でなくなっていく3年間だった。相変わらずおさけの量は減らないし、常に何かに怒っているところは変わらない。

 

なぜ書こうと思ったかと言うと、麓健一の新曲を貼りたいから、それだけ。

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