父の日であることをすっかり忘れていた。姉夫婦と兄夫婦はそろって実家に帰って顔を合わせてごはんを食べていたらしい。見せる孫の顔もないし、この手の家族イベントにハブられがちである。当日は友人二人と買い物をした。わたしは骨格診断的なものだとウェーブ体系に該当するようだが、そこで推奨されるようなシルエットの服や素材を着るとなぜかやたらとドレッシーになってしまうので、地道にひとつずつお店をまわって試着をする方がはるかに打率が高いのである。

今年はあまり好きな服が見つからなかったけれど、マーキュリーデュオでアイボリーのデニムのワンピースを試着したところ友人に絶賛されたので買った。金曜に映画を観に行くのでそのときにおろそうと思う。あとこういう映画に誘ってくれる友人がいるのは本当にありがたい。

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コンタクトにしてからというものの、ずいぶん視力が落ちた気がする。最近よくコンタクトを外さずに寝てしまうのだが、それが原因なのだろうか。

 

先日、異性にものすごく嫌な思いをさせられることがあって、帰り道で頭がパンクしてしまい友人に迎えに来てもらった。わたしはそこそこ有名な会社に勤めていて、ものすごく美人でもなければ不細工でもない、メンヘラだと言われるような極端な不安定さもあまり人前でださないし、頭は良くないけど会話に困るほどではないし、あまり悪口を言わない。そういう害のなさを理由に好かれることがすごく多い。それらはもちろん先天的なものではなく、コンプレックスを殺すため、社会的な生きやすさを手に入れるために自分で積み上げてきたことの結果なのだから、そこを好意的にとらえられるのは正しいことなのかもしれない。

でもわたしは減点なしみたいな理由でなんか好かれたくない、消極的な好意はほしくないし、めんどくさくてたくましいわたしを愛してほしい、とアルコールのせいで支離滅裂になりながらも精一杯の日本語で泣きながら話した。友人は困った顔一つせずにわたしの良いところを丁寧に挙げてくれて、消去法なんかできみのこと選んでないし、何言ってるのかすごくよくわかるよ、とつぶやいてアイスとビールを買ってくれた。こんなにわかりやすくストレートな言葉で生身の人間に救われたのが久しぶりだった。こういう夜は一生にそう何度もあるわけじゃない、特別を特別だとわかるためのものを今までたくさん見てきたから、神様がきまぐれにくれた時間なのだと思った。朝になったら帰らなきゃいけないから、日が昇るまでの間に何度も何度もお礼を言った。

MAMA 1巻 (バンチコミックス)

MAMA 1巻 (バンチコミックス)

 

帰宅して、売野機子の最高傑作MAMAを読んで一巻ごとに二回ずつくらい泣く。自分で淹れたアイスティーを飲んで少し長めにお風呂に入って、明日もきっと嫌なことはあるだろうけど少しだけがんばろうと思った。

 


BASI / かさぶた(Official Video)